図書館で『ユニークな「日本文化」論』という本を借りました。
世界の日本語学習者(64カ国・地域の112人)が書いた作文集です。
その中に「また あしたね」というタイトルの作文がありました。
韓国出身でニュージーランドに住んでいる高校生、朴裕振さんの作文です。
日本に一週間ホームステイして、帰国する日、家族から「また あしたね」と言われて、うれしかったという話です。
これを読んで、私も「さようなら」や「お元気で」よりも「またね」や「また来週」といった言葉のほうが好きだと思いました。
そして、大学で働いていた頃のことを思い出しました。
メキシコ人留学生が帰国する時、私がAdiósと言うと、Hasta la próximaという言葉を教えてくれたのです。
「さようなら」よりも「またね」のほうがいい、ということですね。
<留学生たちがくれた茶器、盆栽セットなど>
それよりずっと昔、20年前の懐かしい話。
フランス留学から帰国する時、駅のホームで、台湾人のクラスメイトが窓に「再見」と書いてくれました。
漢字で理解し合える、漢字の持つ力を感じた出来事でした。
フランスで出会った6歳の女の子がくれた手紙に"Je pense à toi."という言葉を見つけた時には驚きました。
日本語で「あなたのことを思っているよ。」と書くと恥ずかしいのに、他の言語なら温かい気持ちになるのが不思議です。
心に響(ひび)く言葉。
「響」という漢字は、複雑な形ですね。
夫が日本語を学んでいた時、先生が、この漢字を見せると、教室にいたみんなが「すごい!」と言ったそうです。
それ以来、好きな漢字の一つだそうです。
好きな日本語の言葉、表現、漢字はありますか。
私にも外国語で響きがいいと思う言葉がありますよ。